―1期の収録を終えた時の感想を
お聞かせ下さい。

白石 お話のテンポがよく演じることも楽しくて、あっという間でした。体感的には5話くらいで終わった感じです(笑)。自分の出番がない時も成幸と女の子のやり取りを見て、素直に楽しんでいました。

富田 回が重なるごとに皆さんとも仲良くなれて「2クールもあって嬉しい!」というのが一番です。お当番回が各キャラクターにあって、それぞれ気になるお話になっているかと思います。本当に面白い1期でした。

鈴代 「青春したなぁ、恋愛したなぁ」です(笑)。収録では皆さん最初からバンバンとアドリブを入れて、たくさんチャレンジさせて頂ける充実した現場でしたね。

逢坂 1期最後の13話はあまり当番回がなかった文乃で、しかも距離感も詰めてきてドキドキしていました。一回りも年下の皆さんと高校生を演じて「こういう青春を送りたかった」「また青春できているな」という不思議な感じでした。


富田 逢坂さんは最初から「皆が話し合える現場になればいい」と気遣ってくれていました。

逢坂 特に何もしていませんが。逆に「全員で話そうよ!」とプレッシャーをかけた可能性もあるのですが(笑)。

白石 全然そんなことありませんよ(笑)。休憩時間に皆で話していると、アドリブでも仲の良さが出てくるんだなと改めて感じました。

Lynn 回を追うごとに、キャストも作中のキャラクター同士の距離も縮まっていく感じがありましたね。真冬先生は1話から出演させて頂けたので、13話まで通して冷たい印象を植え付けつつギャップを見せることができて、視聴者の方に喜んで頂けたのかなぁと思っています。


―真冬先生は原作の第2回人気投票でも
1位でしたね。

Lynn 最初から人気キャラであることは聞いていたので、実は相当なプレッシャーでした(笑)。観て下さった方々からの「先生最高!」という声はとても嬉しかったですね。

朝日奈 私は登場したと思ったら1期が終わってしまって(笑)。でも、すぐに入り込める暖かい現場で、これが続いていくことが楽しみです。「早く私も混ざりたい」という気持ちがずっとあったので。


―1期のお気に入り場面を
お聞かせ下さい。

白石 12話で変装した文乃が、スマホを通してうるかと成幸にアドバイスをする場面です。文乃は周りをよく見ていて皆から頼られることも多く、そこで頑張る姿勢が素敵です。13話は貴重な文乃の出番回なので、彼女の可愛さをさらにここで出そうと思い、一番最後の「またね」には全力を注ぎました!2期に向けてのバトンとなる台詞なので、ここで文乃が決めないと!

富田 私は5話の理珠が森で迷子になる回です。原作で私がキュンキュンした気持ちをそのまま演じさせて頂きました。理珠の中にあった感情や、今まで見せていなかった表情が出る転機なので、アニメで最初の方だったことはありがたかったです。

鈴代 1つだけ選ぶとしたら12話のうるか回です。ポニーテールを成幸に可愛いと言われて舞い上がるという(笑)。原作から「何だこの可愛い生き物は!?」と驚いていました。後半の水泳部の大会では、うるかだけは泣かずに後輩をはげましたり、恋愛面以外の強さも見せたり、好きなシーンがずっと続いた回でしたね。


逢坂 皆さんが真面目な話をしていて恐縮ですが…(笑)、僕は9話の着ぐるみ回ですね。元々、着ぐるみの台詞はありませんでしたが、面白いと思ってアドリブを入れさせてもらったんです。もう…すっごい楽しかった!ブースでは僕ひとりだけが汗だくで(笑)。

Lynn 真冬先生の可愛いところ詰め合わせの11話ですね。メイド服は着ちゃうし、酔っ払って生徒におんぶされちゃうし、制服着ちゃうし…。でも恥じらいながら一生懸命に頑張っているところが可愛くて、飽きないキャラクターです。メイド喫茶の「お帰りなさいませ、ご主人様」は、これまでお芝居の中でも言う機会がなかったので「ついにこの台詞がきてしまった…」と内心焦っていました(笑)。

朝日奈 あすみの登場回ですね。特に印象深かったのが「敬語使えよ、この野郎」というセリフです。この一言だけで先輩で、荒っぽい言葉を使う人だと分かる、印象的な台詞でした。その後にメイドとしてのあすみも登場して、一石二鳥の美味しい回でした。


―1期を終えて、キャラやご自身に変化はありましたか?

白石 文乃のツッコミの「~じゃねぇよ!…だよ!!」という言葉が好きなんです。辛辣な言葉も「だよ!!」をつけたら優しくなる、彼女の気遣いが感じられますよね。最初はどう台詞を言おうか迷いましたが、今は楽しみながら演じています。

富田 理珠は明らかに表情が変わりましたね。最初は壁を作って、自分から話しかけたり笑うシーンはほとんどなかったのですが、1期終盤では美味しい物を食べたら嬉しそうだし、赤面したりギャグ顔も見せたり…と。クールに見えて表情が豊かで可愛い子だと気づきました。


鈴代 最初の頃、うるかの乙女度をどこまで出すべきか悩んでいましたが、「もっと可愛く、語尾を上げましょう」とディレクションを頂き、限界突破までデレていいんだと、後半はデレッデレのデレだったと思います(笑)。あと「~なん?」とかサバサバした喋り方も、アドリブでも入れるようになりました。

逢坂 最初は女の子たちを導く「主人公!」という感じでしたが、中盤からいじられ過ぎて「逆に成幸がヒロインなのでは?」と思える場面も(笑)。よく成幸は叫び声を上げますが、それが「ギャー!」ではなく乙女みたいな「キャー!」なんですよ。もちろん主人公として決める場面もありますが、「ここの成幸はヒロインだ」と切り替えています。

Lynn 真冬は意図的に変化させるつもりで演じていて、最初は冷静な先生を、成幸にバレてからは本来の姿を出すといった感じで(笑)。それ以降は声のトーンも高めて可愛らしさを意識しつつ…でも先生としてのリアリティはなくさないように。原作を知らない方は驚いたかも知れません。

朝日奈 あすみは10話で成幸に対しての態度が「うるさい後輩」から「からかいがいのある可愛い後輩」になったのが最初の変化ですね。この先どうなるのかは2期をお楽しみに(笑)。


―では1期のまとめとして、1期の最大の功労者を皆さんの中で決めて下さい。

逢坂 それって角が立ちません?(笑)大丈夫ですよね!?

鈴代 せーので一斉に指します?…じゃあ、せーの!
(※思い思いに、自分が考える「1期のMVP」を指す一同)

<うるかがMVP!(逢坂・白石)>

逢坂 うるかは1期で一番ヒロインしていたと思うんです。このラブコメの「ラブ」を支えてくれました(笑)。

白石 お当番が多く、活発さとモノローグのギャップが一番あり、その乙女度に毎回キュンキュンしていました。見ていてどんどん好きになっちゃいます!

<文乃がMVP!(Lynn・朝日奈)>

朝日奈 作中で一番振り回されたキャラだと思います。皆の相談を受けて陰ながら支えたり、さらに途中から本人も成幸が気になってきたりして。

Lynn 本当に優しくていい子だなぁと思います。周囲を応援する健気なキャラクターで、ツッコミも面白かったし。2期でもっとスポットが当たって欲しいですね。

<真冬がMVP!(富田)>

富田 完全に個人的な趣味ですが、アフレコでお芝居を見て「Lynnさん可愛すぎる!!」と衝撃を受けていました。序盤の冷淡な姿と、いざ喋ってみてのギャップ。現場でも「はぁ、可愛い…」と漏れるくらいだったので、視聴者の皆さんにもインパクトがすごかったのではと思います。

Lynn ありがとうございます!ああ、良かったぁ~(笑)。

<成幸がMVP!(鈴代)>

鈴代 まず、出ていない話数がない!主人公なので当たり前ですが。

逢坂 いやいや!出ていなかったら困りますって(笑)。

鈴代 一晩かけて文乃と理珠にノートを作ったり、うるかの勉強に親身になったり、真冬先生を助けたり、着ぐるみに入って下着を売ったり(笑)。ラッキースケベもありましたが、一番エネルギーを使ったキャラクターだと思いました。

逢坂 ラッキースケベは成幸への給料だと思っています!


―2期への意気込みをお聞かせ下さい。

白石 1期の最終話で文乃の恋愛面が出て、2期ではどんどん恋心が露わになっていきます。自分の気持ちに素直になっていく文乃の可愛らしい面を、ぜひ楽しみにして下さい。

富田 1期の収録を終えて、自分の中で「理珠のここが魅力!」というポイントがはっきりしてきたので、それを踏まえてアフレコに臨んでいます。この成長を皆さんにも気づいてもらえる2期にしたいです。


鈴代 うるかは1期で「成幸の足を引っ張りたくない」「でも気持ちは止まらない」という恋の葛藤があり、それは2期も続いて行きます。その中でどう成長していくのか、将来のことをどう考えるのか…。私自身も成長できるように頑張ります。

逢坂 これから先、それぞれが自分の想いに気づき始めます。成幸も受験や先生の立場もあって大変ですが、きっと充実していると思うんです。理珠は表情が増えましたが、成幸も笑顔が増えてきたと思います。それぞれの成長を楽しみにして頂きたいです。

Lynn 気持ちの変化や成長が、今まで以上に丁寧に描かれていきます。真冬は恋愛とは別の立場にいますが、生徒思いの頑張りとドジな部分を可愛く表現していきたいです。

朝日奈 1期では視聴者の皆さんから「あしゅみー先輩、もう出番ないの!?」というコメントがあって、心の中で「待っててねー!」と言うだけだったのですが…「出るから!もっと活躍するから!!」と、やっと言えるようになったことが嬉しいです(笑)。2期ではあすみもより深く物語と関わっていけるので、今まで以上に後輩と先生をたくさんからかっていこうと思います。


―2期序盤の見どころをお聞かせ下さい。

白石 より一層、文乃の身体の「とある箇所」に関するいじりがひどくなります(笑)。たわわな他ヒロインからグサグサ刺されるのですが、それに反応する彼女にご注目下さい。

富田 序盤に理珠が前髪を切り過ぎるエピソードがあります。原作で好きな回ですし、前髪ひとつで振り回される理珠が可愛いので楽しみにして下さい。しかも美容院で前髪を切り過ぎたと思ったら、次の収録が前髪回で…ちょっとしたデジャブでした。もしかしたらとてもリアルな演技になっているかも(笑)。


逢坂 そして前髪に振り回される理珠に、振り回される成幸もお楽しみに(笑)。

朝日奈 メイドとして皆の家を周る回があります。また真冬先生の弱みを握ってしまった(笑)。真冬先生とあしゅみーの距離が近づき、ますますふたりの関係が面白くなります。

鈴代 そのあしゅみー先輩がうるかの家に来た時、手作り料理をお披露目します(笑)。短いシーンですが可愛いです!

Lynn 2期は真冬のモノローグ場面も増えてきますね。「こういうことを考えて頑張っているんだ」と分かるのですが、それがまた変な方向に行っちゃって…(笑)。先生の知らない一面が見られます。

鈴代 あと、関城さんのお話も好きなので、もっと観てみたいです!シーンが増えたら嬉しいなぁ。関城さん役の大西沙織さんのアドリブもすごく面白くて笑いを堪えるのにいつも必死です。

富田 3人と関城さんの接点も生まれてきたから、女子会とか楽しそう!


鈴代 これまで接点がなかったキャラ同士が絡むと、新たな化学反応が生まれそう。メイド勢とか店長さんとか、他のキャラクターたちも個性的で楽しいですよね。

Lynn 私は理珠のお父さんが好きなんですよ。もっと出てきて欲しいです。あすみのお父さんもそうですが、パパたちは皆いいキャラですよね!

朝日奈 私は真冬先生の同僚の先生たちが好きです。声がつくとより濃くて面白いんですよ!

逢坂 ゲストキャラの役者さんたちは、自由な芝居をして下さいますよね。「めちゃくちゃ自由にやっています!」というつもりはないのに、そういう雰囲気の現場なのでしょうか?皆さん、すごいアドリブを見せてくれるんですよ。


富田 爪痕をガッツリ残して帰られるんです(笑)。そのおかげでとても見応えのある作品になっているかと思います。

―それでは最後にファンへメッセージをお願いします。

白石 各キャラクターの魅力がパワーアップしています。そしてキャスト陣の団結力も上がっているので、アドリブや細かい演技にも耳を澄まして頂けると、そこにも楽しさが詰まっています。ぜひご期待下さい。

富田 キャスト陣がキャラクターの魅力を、1クールかけて深く理解した上で収録に臨んでいます。スタート時から最強武器を持ち込んでいる状態というか(笑)。ヒロイン同士の友情も深まっているので、キャラクター同士の距離感も楽しみにして下さい。

鈴代 改めてこの作品に関われた幸せを感じています。各キャラクターに魅力があるからこそ、毎話毎話が「ああ、いいなぁ!」となるのだと思います。2期も作品作りに貢献できるよう頑張ります。アドリブもパワーアップできるように頑張るぞっ(笑)。

Lynn キャラクターひとりひとりが魅力的で、「みんな違ってみんないい」じゃないですけれど、応援したくなる可愛らしさがあります。原作読者にもより楽しんでもらえるために頑張りますので、期待して下さい。

朝日奈 1期で「あしゅみー成分」を欲している方もいらっしゃると思いますが、2期でいっぱい絡めるようになり、「からかい度合い」もパワーアップしていきます。そして、ずっと素敵だと思っていたStudyに、私とLynnさんも加わることになりました。あしゅみーも歌います!


逢坂 2期でさらにいいものを、さらに細かいキャラの魅力を皆さんに届けられるようにしたいです。「このキャラクター、こんな顔をするんだ!?」とか、僕たちができる表現もあるので、そこを伝えていきたいです。そしてなんと!Studyが5人組になります!!

女性陣 なぜ逢坂さんがアピールを(笑)。

逢坂 みんな大変だと思いますが、僕も陰ながら応援していきます(笑)。何もしないマネージャーみたいな感じですが、アニメ2期とともにStudyの活動も宜しくお願い致します!

―ありがとうございました!
撮影/和田篤志
©筒井大志/集英社・ぼくたちは勉強ができない製作委員会